「はぁ」

 どうしたら、いいんだろう。

 何日も何日も同じことを、何度も何度も考えながら放課後を迎える。気付けば教室には1人。このことばかりを考えて時間が過ぎる。賑やかだった教室にも静かな時がやってきて、遠くに部活の生徒の声が響いていた。

「はあ」

 同じ毎日に、ため息ばかりだ。

 数ヶ月前までは毎日が充実していた。

 それはSSFの存在があったから。毎日みんなに会うことも、ターゲットのことを考えることも、どうやって悩みを解決にもっていくか、それを何度もみんなと話し合う。

 頭の中はそれでいっぱいで、余計なことを考えることもなかった。

 ママのことを気にする余裕も、蒼生くんのことも……。

 あんなふうにヤキモチを焼いて、SSFを辞めたいなんて言うこともなかった。

 水沢奈乃香の嫌がらせも、SSFのことをバラすような素振りも見せることはなく、日々は過ぎていった。