***
『SSFを、もう続けられない』
そうみんなにメールをしたのは翌日だった。
ズキズキと頭が痛む。昨日雨に濡れたせかもしれない。それでも家にはいたくなくて自然と学校に向かっていた。
今日も朝から曇り空で、この低気圧のせいもあるのか、急いで飲んだ頭痛薬もぜんぜん効き目を感じなかった。
慌てたように、メンバーみんなが私のクラスに集まっていた。
「ここでは話せない。後で詳しく聞くから」
蒼生くんがそう言った。
私は、蒼生くんの目をみることも出来ずに……。
SSFの話をこの場所では出来ない。でも、クラス委員が集まることを不思議に思う生徒や先生は居ない。まあ、蒼生くんはクラス委員じゃないけど。
蒼生くんの言葉に、みんなは自分のクラスに戻っていく。
私はそっと蒼生くんを見た。険しい横顔。
こういう時、蒼生くんと同じクラスって気まずい……。
「はぁ……」
私は窓の外を見つめた。
大きな雲の流れが速い。まるで、私の心みたいに一瞬にして流れて消えた。