『あなたは、教員免許を持っていませんよね?』

「え!? 本当か!?」

「それ……ヤバイじゃん」

 翔太とひな子が次々に口にする。

『よく何年もバレることなくいられましたね』

「……何を言ってるんだ。毎年提示してチェックは受けているんだ! そんなことあるはずないだろ!」

『だから言ってるんです。よく何年もその偽造した教員免許でバレませんでしたね』

「!」

 偽造!?

 蒼生くん……こんな大変なことを調べていたの!? 

 だから柚に「ごめん」なんて……。柚の想いだけじゃない。教師として尊敬していた生徒たちを裏切っていたなんて。

 蒼生くんの話にみんなが呆然と立ち尽くしていた。