また私の勘だって言われるかもしれない。
それでも、確実な何かをみつけなければという思いがずっと心の中を巡っていた。
柚のことばかりが頭をよぎって授業にも集中出来なくて……あっという間に昼休みを迎えていた。
「新菜、行くぞ」
「あ……」
お昼ご飯もなんだかノドを通らなくて持て余していた私に蒼生くんが声をかけてきた。
そうか、お昼に屋上に集まるんだったっけ。
私はお弁当を片付けると、廊下で待つ蒼生くんと屋上へ向かった。
過ごしやすくなった屋上では、先に来ていたひな子がお弁当を食べていた。今、来たばかりだという翔太と陸くんの姿を見て蒼生くんは「みんな集まったな」そう言った。
「え? 蒼生くん柚が来てないよ」
「……柚には連絡していないんだ」
蒼生くんの意味深な言葉にみんなが振り向いた。
「次のターゲットが決まった」
それは柚がそのターゲットだということを意味していた。