「みんな、もう集まってたんだ。早いな」

 蒼生くんの声が聞こえた。

 見ると、陸くんも一緒に屋上に上がって来ていた。

 蒼生くんの顔を見てドキっとする。昨日のことがフラッシュバックのように思い出され、一瞬にして体中が熱くなった。

「新菜?」

 うつむいた私の顔を、ひな子が不思議そうに覗き込む。

「……」

 どうして、あんなこと……。

 蒼生くんは、どう思ってるんだろう?

 考えただけで、胸が大きく音をたてる。