「蒼生、次のミッションは?」

 翔太が言うと、みんなは一斉に蒼生くんを見つめた。

「次のターゲットは、(くが) 和也(かずや)

「陸!?」

 蒼生くんの言葉にみんなが固まった。

 陸 和也……それは2年E組のクラス委員長。

「どうして陸だったんだ?」

「そうだよ、陸はアタシたちの仲間にはならないと思う」

 翔太とひな子が疑問を投げかけた。

「陸をどうしても仲間にしたい」

 真っ青な雲のない空を遠く見つめ、強く決心するように言った蒼生くんの言葉は、何か覚悟を決めているような、そんなふうに思えた。