お弁当を食べ終えて、私はふと思い出した。
「そういえば高野、誕生日は?」
「三月十三日」
どきりとして彼の顔を見た。
「えっ、本当?」
「うん」と頷く高野の方が驚いたような顔をしている。
「うっそ、すごい! 私も同じなんだよ、三月十三日!」
「へえ、偶然だねえ」
「奇跡だ!」と私が声を上げると、高野は戸惑ったように私の言葉を繰り返した。
「だって、一年は四百日弱あるんだよ? 三百六十五日。そのうちのたった一日。その日に、一緒に生まれたんだよ? 奇跡だよ!」
「まあ……」
「しかも同じ教室にいるんだから、生まれ年も同じでしょう? すごいじゃん」
「まあ……」
そう、かな?と言う高野は、いよいよ笑っていた。この日初めて話すのに、同じ誕生日であることを知って喜ぶ様が、なんだか笑えてきたのだろう。
「血液型は?」と私は尋ねた。
「A型」
「ああ……そうなんだね。私はB。さすがにそこまでは同じじゃないかあ」
「血液型の方が確率高いのにね」と高野は笑った。「本当」と私も。
「じゃあ、好きな飲み物は?」と私は尋ねた。なんだか、高野との共通点をもっと見つけたかった。
「レモンティーかな」
「そっか……」
「いや、押村さんは麦茶の炭酸水割りでしょう?」と高野は苦笑する。「なかなか同じ人いないと思うよ」と。
「そういえば高野、誕生日は?」
「三月十三日」
どきりとして彼の顔を見た。
「えっ、本当?」
「うん」と頷く高野の方が驚いたような顔をしている。
「うっそ、すごい! 私も同じなんだよ、三月十三日!」
「へえ、偶然だねえ」
「奇跡だ!」と私が声を上げると、高野は戸惑ったように私の言葉を繰り返した。
「だって、一年は四百日弱あるんだよ? 三百六十五日。そのうちのたった一日。その日に、一緒に生まれたんだよ? 奇跡だよ!」
「まあ……」
「しかも同じ教室にいるんだから、生まれ年も同じでしょう? すごいじゃん」
「まあ……」
そう、かな?と言う高野は、いよいよ笑っていた。この日初めて話すのに、同じ誕生日であることを知って喜ぶ様が、なんだか笑えてきたのだろう。
「血液型は?」と私は尋ねた。
「A型」
「ああ……そうなんだね。私はB。さすがにそこまでは同じじゃないかあ」
「血液型の方が確率高いのにね」と高野は笑った。「本当」と私も。
「じゃあ、好きな飲み物は?」と私は尋ねた。なんだか、高野との共通点をもっと見つけたかった。
「レモンティーかな」
「そっか……」
「いや、押村さんは麦茶の炭酸水割りでしょう?」と高野は苦笑する。「なかなか同じ人いないと思うよ」と。