中庭に出ると、「ピロティに人いるじゃん」と静が言った。「部長もどき」と押村さんを振り返る。「今は綸のご機嫌とるのでいっぱいいっぱいだよ」と押村さんは笑い返す。
「大変よ穂香、怪獣オシムーラが現れたわ!」と、芝生の方から青園の声がした。「あら本当! 千歳、私はもう戦えないわ。でもきっと、オシムーラはまたこちょこちょの刑に処すとかわけわからないことを叫びながらこっちへくるわよね」と日垣が乗る。それに、「誰かがおいらの噂をしているようだ。どれ、旨そうな人の子の匂いがするじゃねえか」と押村さんが乗っかって、「こちょこちょの刑でより旨くした後に食ってやろう」と、芝生の方へ走っていく。
「気を遣うにしても、もう少しうまくやってほしいね」と苦笑する静に、おれは「あれがあの三人の日常なんだよ」と同じように返す。「あれ素なの⁉」と言う彼へ、「子供っぽいとか言わない」と返すと、「ちょっと」と静は笑った。「おれまだなにも言ってないから」と苦笑する静へ、「まだ、ね」とおれも苦笑する。
「大変よ穂香、怪獣オシムーラが現れたわ!」と、芝生の方から青園の声がした。「あら本当! 千歳、私はもう戦えないわ。でもきっと、オシムーラはまたこちょこちょの刑に処すとかわけわからないことを叫びながらこっちへくるわよね」と日垣が乗る。それに、「誰かがおいらの噂をしているようだ。どれ、旨そうな人の子の匂いがするじゃねえか」と押村さんが乗っかって、「こちょこちょの刑でより旨くした後に食ってやろう」と、芝生の方へ走っていく。
「気を遣うにしても、もう少しうまくやってほしいね」と苦笑する静に、おれは「あれがあの三人の日常なんだよ」と同じように返す。「あれ素なの⁉」と言う彼へ、「子供っぽいとか言わない」と返すと、「ちょっと」と静は笑った。「おれまだなにも言ってないから」と苦笑する静へ、「まだ、ね」とおれも苦笑する。