5年の間、わたしも色々な経験をした。

綺がそばにいなくなってから、生きることを何度もやめようとしたり、その度に叔母さんに止められたり。


人に迷惑をかけることしか出来ない自分にうんざりする日々が数年続いたけれど、こんなわたしのことも見捨てずにいてくれる人がそばに居たことが どうしようもなく沁みて、叔母さんのためにも生きようときめた。


病気は徐々に回復し、遅れはあったものの、わたしは通信制の高校を卒業することが出来た。



大学生になり、新しい友達が出来た。

大学で出来た友達は、わたしの過去の病気のことを理解してくれた。依存先にならないように、甘やかしすぎず関わってくれている。


不登校で青春イベントをあまり経験したことがないわたしを思って、友達のの弟が通っているという高校の文化祭に連れていってもらったこともある。

人混みは苦手だったけれど、ショッピングに連れていってもらううちに、外の環境にも慣れていった。



かつてのわたしには想像もできない生活。

人と会うこと、話すことが、楽しいと思うようになった。