二日間あるうちの二日目だったこともあり、綺は片付けや後夜祭の都合で一緒に帰ることはできなかった。
カフェからの帰り道、綺から「今日公園行くの厳しいかも」という旨の電話がかかって来た。
イベントごとがあった日は、夜になってどっと疲れが訪れる傾向がある。楽しい時は、アドレナリンが出ているせいだろう。ふとひとりになった時に、あぁなんか疲れたな、と感じるものなのだ。
綺には「私も今日は楽しくて疲れたから早めに寝るよ」と言った。
しかしながら、制服を脱ぐのがどうにもこうにも名残惜しく、私は小1時間ほど前にひとりで公園へと向かったのだった。
持ち物は、イヤフォンとスマホ、それから17歳の私だけ。今日は日中たくさん食べたからという理由で、自主的に財布は家に置いてきた。
最近は私にしては随分と健康な夜を迎えてばかりいたので、ひとりでこうして遅い時間に外に出るのは久しいことだった。
おまけに今日は制服だ。制服で公園に長居するのはなんとなく気が引けたので、帰る足でコンビニに向かった。財布を持ってきていないから今日はアイスを買わない。彼がいなかったら帰る。
そう心に決めていた。