「俺今から休憩だから、一緒に回ろうぜ」
「そのつもりで来たんだよ!ねっ蘭ちゃん!」
「だよなだよな。俺の思い込みだったら恥ずいから保険かけた」
「日之出くんと回らずしてこの学校の文化祭に来る意味ないもん!ねっ蘭ちゃん!」
「いやぁ……まあ、うん、そういうことにしておくね」
「日之出くんよかったね!」
「藤原ちゃんありがとう俺死んでもいいわ」
厳密には、青春できる良い機会だったのと、学校での綺の様子が少し気になったから来たわけだけど、杏未と綺の絡みぎなんだか面白かったので何も言わないでおいた。
「つーか蘭、制服」
「あ、うん……着た」
綺が私の全身を一通り見つめて言う。元々着る予定ではあったものの、以前一緒に天体観測……いや、デートをした時に制服に対してなにやら期待を抱いていたようだから、宣言通り着てみたのだ。
あまりにもじいっと見つめられるものだからなんだか恥ずかしくなって目を逸らす───と。
「かわいい」
「え」
「かわいい、蘭」
そんな直球どストレートな言葉が落ちてきた。