「俺ら まだ子供だしさぁ、ワガママなんかいっぱい抱えて生きていいんだよ。1年やそこら学校に行ってないからって、青春の権限が無くなるわけじゃない。勝手にひとりで大人になろうとすんなよ」
綺の言葉を否定することは、私のことを否定するのと同義な気がしてしまうのだ。
「迷惑とかないよ。俺が、蘭と青春したいから言ってんだ」
綺の瞳の中で、私が揺れていた。
「好きな人と文化祭って学生の夢だよ、なぁ蘭。叶えてくれるなら、俺は蘭がいい」
「……それは、いつもの告白?」
「いつものってなぁ…そんなマンネリ化してるみたいな言い方すんなよ。俺のラブはいつだって最新だわ」
そうだった。綺はいつだって大真面目に私に告白をしてくる。それが恋かどうかの問題なんて、そこまで重要じゃない。綺に好きだと言われるたび、自分を大切にしようと思えるのだ。