電話を切ってすぐ、学校終わりの杏未と昔よく一緒に訪れたカフェで待ち合わせをした。



先に着いたのは私の方で、杏未が来るまでそわそわして落ち着かなかった。

私が到着してから10分ほどして、懐かしい制服に身を纏う杏未がやって来た。仲良くしていた頃は私と同じように黒髪のロングヘア―をしていたけれど、1年半ぶりに見た彼女は髪を顎のラインまで切っていて、記憶にある雰囲気とはがらりと変わっていた。



席に着き、それぞれ飲み物を頼んだあと、先に口を開いたのはどちらだったのか。

かつての親友と会うことがそんなにも緊張することだったなんて知らなかった。電話を貰った時と同じくらい頭は正常には働いてはおらず、何から話をし始めたかも定かではない。


それでも確かだったのは、私と杏未は、抱えている後悔が同じだけ大きかったことである。