「綺、最近あんまり来てくれないね」

「うん、部活があって。ごめんね」

「わたしのこと、どうでもよくなっちゃったのかと思った」

「……そんなこと、思ってないよ」





俺が中学生になり、天文部に入った。星が大好きで、天文部に入れば綺麗な星をたくさん見れると思ったから。

深く考えないまま入部して、価値観の相違に打ちのめされ、ひとりでいる時間を欲していることなど、俺の学校での様子を知らないやえが知るはずもない。


やえの、俺に対する安心感というのは尋常ではなくて、依存に近かった。一種の呪いのようなものにも思えていた。