それは、まるで律が私を呼ぶように。

「おはよう」と声をかけてくれるように、聴こえた。

「律……」

 私は、いつもの駅へ向かうために1歩を踏み出した。

 みんなからの「おはよう」のメールは、数えきれないほど続いて、こんなにも仲間がいることを教えてくれた。


 律、私、頑張るね。

 だから、ねえ、いつまでも私を見つめていて。


 力強く歩み出した私は、きっとまた、いつか、


 律の「おはよう」が聴こえる。







END