『だから、律先輩が美耶を守ったんじゃないかって。あの日、美耶をいつものように早く起こしていたら、もしかしたら美耶も同じ事故に遭っていたかもしれない』

「……」

『美耶を守りたいから、そのメールを1年後にずらして送ってきたのかもしれない』

 ……そんな……。

 律……。

 律は私のこと怒ってなかったの?

 私を守るために、わざといつもの「おはよう」を、くれなかったの……?

「……律……」

 私はスマホを握りしめ、叫び出しそうな声を押し殺し、泣いた。