『おはようございます』

 テレビから聞こえた声に目をやると、画面に映し出された日付に息を飲んだ。

 ああ、あの日からちょうど1年――――。

 私はギュッと唇を噛みしめテレビを切ると、家を出た。

 相変わらず朝の弱い私は、いくつものアラームでやっと目を覚ます。あの時のように私を起こしてくれるメールはもうない。

 それでも毎日は過ぎていく。