学生時代と変わらない同じ朝を迎え、変わらない番組の音に身をゆだねた。

 目まぐるしく過ごす毎日は私の心を奪い、それがかえって私の日常を支えていたのかもしれない。

 あの時を思い出してしまったら自分が崩れてしまうのは、わかっている。

 それでも、前に進まなくてはという思いが私を焦らせていた。

 分かっているのに、気持ちはついていけなくて……。