幸いな事に私はインフルエンザに感染することなく、普通に生活出来ている。

 律は一週間の隔離生活を経て、無事に会社復帰したけれど、休んでしまった分を取り戻さないとって、また死に物狂いで働いていた。

 社会人と学生じゃ生活の時間だって変わってくるし、会えないことが増えても仕方ない。

 一生懸命働いて、お金を貯めて『保護猫カフェ』を作る。それが私と約束したことだから。律はそう言っても、やっぱり以前のように会えないことが、話せないことが私には寂しくてたまらなかった。

 律が仕事に慣れて、余裕が出来れば以前のように会えるはず。そう思い聞かせても、切なさは増すばかりだった。