「……バカ言うな。そんな言葉、男の俺のセリフだろ」

「……律……」

 嬉しくて、嬉しくて、涙が溢れた。

 律を抱きしめたい。

 ずっと、側にいたい。

 この薄い扉がそれを阻んでいた。