「その4人には、穏便にお引き取りいただけばいいんだろ?」

「あ、ああ」

さっきからその返答ばかりだな。

「不公平感を出さないためにも、その4人から俺の秘書を選ぶことはしない」

「そうだな」

そんなことをして、嫁に選ばれたとでも思われたらかなわない。極力一対一で関わらないようにしなければ……

「俺の秘書の選定と、その4人の女性に関しての人事権を、俺に欲しい」

「……事前の相談は必須だが、できる限り尊重しよう」

できる限りとか言っているけれど、誰が招いたことだと咎めたくもなる。

はあ……
これ見よがしなため息は、遠慮しない。

「あと、週末に実家に顔を出すから」

「わかった。母さんも楽しみにしてる」