「実はなあ……秘書課に今日から新しく4人の社員が入ったんだが……」

4人?いきなり4人の入れ替えは、おかしくないか?
ベテランだとか、仕事ができるとかならともかく。

「それが、入れ替えではなくて、追加なんだ」

「そんなにいりますか?」

話が突拍子もなさすぎて、息子として聞いているのか、社員として聞いているのかわからなくなってくる。

「いや、いらんのだが……」

要領を得ない話に、若干苛立ちがつのってくる。

「はっきりしてください」

俺の口調に、親父は体をピクリと震わせた。そして、覚悟を決めたように話し出した。