「はあ……」

思わずため息をついた。朝言ったばかりだというのに。

「山形さん。私が頼んだばかりに、すみません」

「いえ」

もしかしたら、この2人に何か言われたのかもしれない。それを心配して彼女の様子を伺うも、特に気にしたふうはなく、ただ困惑しているようだった。

「お茶、私のデスクに置いておいてください。山形さんは休憩にはいってくださいね」

彼女が去ったのを見届けて、2人に向き直る。

「さてと。今朝も同じことでお話ししたのは覚えていますか?」

「す、すみません。ただ、私は副社長のためにと……」

「わ、私も……そ、それに、休み時間のことなので」

そうきたか。昼休みならいいだろうと。
悔しいけれど、一理ある。