対する4人のお嬢様方というと……

香水は控えめにしたらしい。
ギリギリに出社してまずやったのが、ケンカだった。誰が俺にお茶を出すかで揉めていた。

給湯室で揉めているのを知らされて、実際に駆けつけたが……あまりにもお粗末だ。

その場に居合わせた者が注意してもよかったが、間に合うなら俺に一言知らせるように言付けてある。大きな落ち度なら、その場で帰っていただけるからだ。
なんだか粗探しをしているようで、気が滅入ってしまいそうだが、平穏な自分の生活を守るためだ。仕方がない。
さすがにこの程度でお引き取りいただくわけにはいかないが……

「あなた方にお願いしたのは、来客へのお茶だしです。社内の者へは、頼まれない限り必要ありません。欲しい時は自分で入れるか、自身の秘書が出すように統一しますので」

4人は互いに睨み合っている。多少はしまったと思ってくれてればまだ救いがあるのだが……