「あと、それ以外には書類の作成をお願いするかもしれません。それも室長の指示に従ってください。何か質問はありますか?」
「陽一さん」
すかさず声を上げたのは、建設会社社長の娘、小野さんだった。
いきなり下の名で呼ばれてゾゾっとしたものの、表情には出さずに応じる。
「小野さん。ここは会社ですので、私のことは副社長とお呼びください」
まさかそれを指摘されると思っていなかったのか、小野さんが一瞬狼狽えた。
「ふ、副社長。あなたの秘書は、どなたが務めるんですか?」
牽制するように、ジロリと他の3人を見渡しているが、ポッと出の4人になぜそんな重要な役割を任せてもらえると思うのか、理解に苦しむ。
「私の秘書は、会社の事を熟知した者の中から選定中ですので」
「そ、そんな。この4人の中から選ぶのでは……」
「いえ。あなた方4人は〝鍛えてやって欲しい〟と言われてお預かりしました。いきなり私の秘書は任せられません。秘書課全体で指導させていただきます」
俺の言葉に明らかな不満を見せた4人。
彼女等がさらに何かを言う前に、こちらから口を開く。
「陽一さん」
すかさず声を上げたのは、建設会社社長の娘、小野さんだった。
いきなり下の名で呼ばれてゾゾっとしたものの、表情には出さずに応じる。
「小野さん。ここは会社ですので、私のことは副社長とお呼びください」
まさかそれを指摘されると思っていなかったのか、小野さんが一瞬狼狽えた。
「ふ、副社長。あなたの秘書は、どなたが務めるんですか?」
牽制するように、ジロリと他の3人を見渡しているが、ポッと出の4人になぜそんな重要な役割を任せてもらえると思うのか、理解に苦しむ。
「私の秘書は、会社の事を熟知した者の中から選定中ですので」
「そ、そんな。この4人の中から選ぶのでは……」
「いえ。あなた方4人は〝鍛えてやって欲しい〟と言われてお預かりしました。いきなり私の秘書は任せられません。秘書課全体で指導させていただきます」
俺の言葉に明らかな不満を見せた4人。
彼女等がさらに何かを言う前に、こちらから口を開く。