「それから、あなた方4人の仕事内容ですが、とりあえず履歴書は見せていただきましたが、実際に何ができて、得意は何か、どんなことに向いているのかは私にとって未知数です。見極めるため、手始めに来客のお茶出しをお任せします。お茶出しといっても馬鹿にはできません。いれ方一つで、味が全く変わってしまいます。それから、出し方一つで印象も変わります。手を抜かずにお願いします」

彼女等の家柄を考えれば、お茶出しはお手のものかもしれない。いや、お茶は出してもらう側で、逆に軽んじているかもしれない。

4人ともわかったと頷いているけれど、不満げな顔をしていた。

「それから、接待の同行もお願いするかもしれません。社長も専務も、頻繁に接待が入っているので、必要に応じて手分けして担当してもらいます。詳しくは室長の指示に従ってください」

接待は嫌じゃなかったのか、口角の上がる者がいた。