「ご覧になりましたか?」

「はい。柳田さん、すみません。父のせいで厄介なことを……」

「私の方はいいですが、陽一さんも帰国早々に大変ですね」

若干の同情を滲ませる柳田さんに、思わず苦笑をもらした。

「必要ないんですがね」

ぽろりと漏らした本音に、柳田さんも小さく反応した。

「そうでしたか」

それだけの会話で、仕事のできる柳田さんは全てを察してくれたようだ。

しかし……この4人をどうしたものか……