「なるほどお前のパソコンが感染を免れた理由はそれか。他にもいくつかそんな端末が報告されているみたいだぞ。お前のも報告しておくか?」

そう聞かれて、首を横に振った。

竹内は自分のPCがダウンしたのに、俺のが生き延びていたことにムカついている。

技術オタクの竹内と上手く付き合う唯一のポイントは、彼の能力を上回らないこと。

「ま、そんなことだろうと思ったよ。単なるラッキーだったんだよな」

ただし今回のは、不可抗力だったので仕方がない。

竹内の私情はともかく、俺の端末を使って支部のシステムを更新する。

本部のメインサーバーはまだ復旧していないので、一部機能に制限はあるものの、何もないよりはましだ。

俺はマップの記録を竹内に見せた。

R38に渡したストラップには追跡機能がついている。

それを咥えて移動した経路と、現在の居場所が判明した。

「繁華街のど真ん中じゃねぇか」

「潜伏先としては最適だ」

「行くのか?」

「どうせ天命はろくに使えない。それは飯塚さんも同じだ。行くなら今しかない」

不機嫌な竹内もついにコンビニを閉める決意をし、俺たちはR38のマークした場所へと向かった。