《三月十二日》
中学の卒業式。
なんか、もう中学校に通うことがないなんて変な感じ。
クラスの女子の半分くらいは大泣きしてたけど、あたしはあんまり悲しくなかった。
クラスメートと会えなくなっちゃうのは淋しいけど、親友のりっちゃんはあたしと同じ高校に受かったし、優也も同じ高校に行く予定。
優也は本当はもうちょっとレベルの高い高校だって行けたはずなのに。祥と一緒のほうがなにかと便利だ、とか言って、結局あたしと同じ高校を受けていた。
よくわかんない理由だって思ったけど、あたしも優也と同じ高校に行けるのはちょっと嬉しい。思ってたよりブラコンだったのかも。