《十月十七日》
優也に彼氏ができたことを話した。
絶対に悔しがるだろうなって思ったのに、優也は何も言わずに怖い顔をしていた。
優也は学校ではクールなタイプだけど、家ではあたしによく笑ってくれる。
今まで睨まれたことなんて一度もない。それなのに、今日はめちゃくちゃ怖かった。
気まずくなって優也から逃げようとしたら、すごい力で腕をつかまれた。
優也の腕はあたしと変わんないくらい細いのに。めちゃくちゃ力が強くて、すごくびっくりした。
青木のこと、ほんとに好きなの?って、優也に怖い顔で聞かれた。
よくわからないけど、ものすごくドキドキした。
青木くんに告白されたときよりもドキドキしたかも。
今も、優也につかまれたとこが熱い。