「いないではないかっ」
「いいえ、儀式は正常に成功しております。この世界のどこかにはいるはずです」
「この世界のどこかだと!?」
「場所は指定されておりません(ゆえ)

 男の顔がさっと青ざめる。
 対するデミスターは役目は果たしたとばかりの澄まし顔だ。

 男の依頼でデミスターが試したのは、【召喚の術】だ。巨額の富をもたらす金の卵を召喚するために、大魔術師を探し出し、これまでに油田ひとつ分に匹敵する金を積んだ。誰かに横取りされる前に、絶対に見つけ出さねばならない。

「探せ! 探すのだ!!」

 男の絶叫が、仄暗い地下室に響き渡った。


    ◇ ◇ ◇