* * *

 ――一時間後――

「悠里君、スパルタ過ぎ~。先生よりも厳しいよ~」

「泣いてないで、勉強に集中してください。ほら、そこの問題、間違っていますよ。あと、こっちも」

「これなら、赤点取って補習の方がマシよ~」

「無駄口叩いてないで、さっさと問題を解いてください。下校時刻までに、ここを終わらせますよ。ハリーアップ!」

「うえ~~~~ん!」

 書籍部の部室に、奈津美先輩の情けない鳴き声が木霊した。