一週間後。



 いつものように部活が終わって、いつものように加恋ちゃんとの帰り道。


 僕は思っていたことがあった。

 それは近いうちに加恋ちゃんを連れていきたいところがあるということ。

 僕は、さっそく加恋ちゃんにそのことを言おうと思った。


「加恋ちゃん」


「なぁに、優くん」


 加恋ちゃんは笑顔で僕の方を見た。


 笑顔で僕の方を見た加恋ちゃん、僕がこんなことを言ったら加恋ちゃんは驚くかもしれない……ふとそんなことを思った。


 なぜなら……。


「近いうちに僕の家に来ない?」


 こんな大胆なことを言ったから。


 今までの僕なら女の子には絶対に言えないであろう言葉をサラッと言うことができてしまっているから。


「え……?」


 思った通り、加恋ちゃんは少し驚いた様子だった。


 だからというわけではないのだけど、僕は加恋ちゃんが少しでも緊張しないようにちゃんと計画は立てている。


「もちろん母さんや父さんや妹がいないときに加恋ちゃんには家に来てもらうつもりだよ」