その後、僕と加恋ちゃんは家に帰るためにゆっくりと歩き出した。
「大丈夫? 加恋ちゃん。ゆっくりでいいから」
「ありがとう、優くん」
「家に帰ってからもゆっくり休むんだよ」
「うん」
僕は加恋ちゃんの腰に手をまわして加恋ちゃんのことをしっかりと支えた。
「加恋ちゃん、家まで送るよ」
「大丈夫。さっき待ち合わせた公園のところまで送ってもらえれば」
「そんなこと言っても、その身体じゃ……」
「本当に大丈夫。ありがとう、優くん」
……加恋ちゃん……?
加恋ちゃんは体調不良なのに、それでも僕に家まで送られることを遠慮している。
……遠慮……?
違う……。
遠慮ではない……。
拒んでいる……?