「もし優くんがよかったら、夏休み中にその秘密の場所に私のことを連れていってほしいなと思って……」
「加恋ちゃん……」
「……優くん……?」
「行こう‼ 行こうよ‼ 加恋ちゃんと秘密の場所に‼」
僕は嬉しかった。
加恋ちゃんも僕と同じ気持ちだったということが。
そして加恋ちゃんと一緒にあの場所に行けるということが。
「ありがとう、優くん」
加恋ちゃんはとびきりの笑顔を見せた。
加恋ちゃんの笑顔。
加恋ちゃんの笑顔は太陽の恵みをいっぱいに受けた美しく咲く花そのものだった。
こうして僕は加恋ちゃんと一緒に秘密のあの場所に行けることが決まった。