眠っている顔もとてもきれい。
保健室の窓が開いていて、そこから入り込んでくる風が加恋ちゃんの髪をやさしく揺らした。
窓から入るやさしい太陽の光。
その光に包まれながら眠っている加恋ちゃん。
きれい……本当にきれいだ……。
僕は美し過ぎる加恋ちゃんに見とれていた。
本当は、そういうことを思う前に一番に加恋ちゃんの体調の心配をしなくてはいけないのに……。
もちろん加恋ちゃんの体調の心配はしている。
……だけど……だけど…………。
僕は引き寄せられる……。
加恋ちゃんの……その……美しい寝顔……。
そして……美しい……唇…………。
僕は……僕は…………。
加恋ちゃんは眠っている。
しかもその理由が体調不良。
なのに……なのに……僕は…………。
僕は、きっといけない人間です……。
加恋ちゃんがこんなときに……。
こんなときに……。
僕は……僕は…………。
加恋ちゃんに…………加恋ちゃんの唇に…………。
僕はそっと……。
僕の唇を…………。