僕と加恋ちゃんがよく一緒にいるからか、他の男子たちがそんなことを言ってきた。


「え……そうかな……」


 僕は、ごまかしたような言い方をした。


「いいなぁ、草野は。花咲と係が同じで」


「え……」


「それになによりも部活が同じだし」


 僕と加恋ちゃんが係も部活も同じだからなのか、他の男子たちがすごく羨ましがっていた。


「たまたま同じなだけだよ」


「そんなこと言っちゃって。本当は嬉しいくせに」


「え……いや……それは……」


 当たっている。ものすごく当たっている。

 僕は加恋ちゃんと係や部活が同じなことをものすごく喜んでいる。

 そして幸せに思っている。


「あっ、今、草野、嬉しそうな顔をした」


「え……そんなこと……」


 え……⁉ 僕、顔に出てた……?


「草野~、お前、何を想像してたんだぁ~」


「え……べ、別に何も想像してないよ」


 本当は……ちょっとだけ想像していた。

 ……でも……それは……変なことでは……。


「や~らし~い~、草野~」


 え……⁉ だからそんなんじゃ……。