……うそだ……。
僕の中から……。
加恋ちゃんの記憶が……?
嫌だ……‼
そんなの嫌だ‼
加恋ちゃんの記憶がなくなるなんて……‼
「……優くん……」
加恋ちゃん、嫌だ‼ 嫌だ‼ 加恋ちゃんの記憶がなくなるなんて、僕は嫌だ‼
「……優くん……」
嫌だ‼ 加恋ちゃん‼
僕の記憶から加恋ちゃんのことが消えてしまうなんて……‼
「大丈夫。わたしが消えた瞬間から優くんはいつも通りの生活に戻るだけ」
だからそれが嫌なんだ……‼
「これからもたくさん楽しいことが優くんを待ってる」
加恋ちゃんのいない世界にどんな楽しいことが待っているというの……‼
「……きっと素敵な恋もする」
何を言っているの……⁉
そんなの……加恋ちゃんとじゃなきゃ嫌だ‼
「恋人ができて、いつか結婚して子供ができても……一輪の花……わたしに会いに来てね」