今日、僕と加恋ちゃんは初詣に来ている。


 そして加恋ちゃんの隣にいる僕は、加恋ちゃんにメロメロ。

 なぜなら加恋ちゃんは着物姿でものすごくかわいいから。


「優くんは何をお願いするか決めた?」


「うん。何をお願いするかは最初から決めてるから」


 僕が願うことは、ただ一つ。


「加恋ちゃんは何をお願いするか決めた?」


「うん」


「お互い願いが叶うといいね」


「うん、叶うといいね」


 僕と加恋ちゃんはそう言いながら歩いていた。


 歩きながら僕は隣にいる加恋ちゃんのことをチラッと見た。


 加恋ちゃんは確かに僕の隣にいる。


 加恋ちゃんの笑顔。

 加恋ちゃんのやさしさ。

 加恋ちゃんのぬくもり……。


 それは確かに存在している。


 それなのに……。


 加恋ちゃんが……。


 今年、加恋ちゃんが……いなくなってしまうなんて……。



 ……させない……。


 僕が……。


 僕が……加恋ちゃんを……。


 加恋ちゃんのすべてを……。


 絶対になくさせない‼



 そして加恋ちゃんとずっとずっと一緒にいる‼



 それが僕のたった一つの願いだから……。