……ごめん……愛美ちゃん……。


 僕には加恋ちゃんしか……。


「……なんてね」


 え……?


「冗談」


 愛美ちゃん……?


「驚いた?」


 驚いたのかはよくわからないけど、僕は開いた口が塞がらない状態だった。


「やだ、優くんったら本気にしちゃった? ごめんね、そんなつもりじゃなかったんだけど」


 愛美ちゃんは、少しだけいたずらっぽい笑顔を見せてそう言った。


 僕は、そんな愛美ちゃんを見ながら必死に冷静になろうとした。


「だ……大丈夫だよ。冗談なのはすぐわかったから」


 僕は、やっと声を出すことができた。


「そういえば愛美ちゃん、昔よくとんでもない冗談やいたずらとかよくしてたよね」


 愛美ちゃんには、よく幼稚園の頃や小学一年生の頃に、とんでもない冗談を言われたりいたずらされたりしてたっけ。

 確かにとんでもない冗談やいたずらと言っても、その頃の冗談やいたずらは可愛らしいものだったけど。

 でも今の愛美ちゃんの冗談は、さすがに……ちょっとね。