僕と加恋ちゃんの様子を同じクラスの数人の男子たちがニヤニヤしながら見ていた。
男子たちがニヤニヤ……。
まぁ、想定内だよ。
夜のときのあの茶化し方を見てたら。
帰り道。
僕と加恋ちゃんは重たい荷物を抱えながら歩いていた。
「加恋ちゃん、荷物重たいでしょ。僕、半分持つよ」
「少し重たいけど大丈夫だよ。ありがとう、優くん」
かわいい笑顔の加恋ちゃん。
…………。
……僕は……。
僕は……変態……なのかな……?
加恋ちゃんが重たいバッグを一生懸命持っている姿が……可愛くて可愛くてしかたがないと思っている。
今すぐにでも加恋ちゃんのことを抱きしめたい。
……でも……加恋ちゃん、荷物を持つのに必死そうだから、それはやめておこう。
そして僕と加恋ちゃんの帰る分かれ道。
「加恋ちゃん、疲れたでしょ。家に帰ったらゆっくり休んでね」
「ありがとう。優くんもゆっくり休んでね」
「ありがとう、加恋ちゃん」
僕は、もう少し加恋ちゃんといたいけど、加恋ちゃんは疲れていると思うから僕もそのまま帰ることにした。