「ねえねえ♡ どうやって加恋ちゃんのこと襲ったのぉ~♡」


 一人の男子が僕の布団の中に入ってきて耳元でそう囁いた。


「お……襲ってなんかないよ‼」


 そう言ったものの、夜中のときの加恋ちゃんとのことをもっともっと思い出して、さらに顔が熱くなった。


「あぁ~、草野くん、さっきよりも顔真っ赤♡ ほんと、か~わい~い~♡」


 男子たちの茶化しが止まらない。


「じゃあさ、じゃあさ……♡」


 こ……今度はなに……⁉


「例えば、こんな感じ……♡」


 ……‼


「ちょ……ちょっと……‼」


 僕は、茶化してきた男子のことを突き飛ばした。


「べ……別に、加恋ちゃんとは星を見に行っただけだよ‼」


 僕の声に男子たちは一瞬シーンとしたけど、その後すぐに……。


「……ふ~ん……♡」


 そのときの男子たちの表情は、やっぱりニヤニヤしていた。


 こ……これは信用してないな……。


 ……確かに加恋ちゃんとは、それだけではなかったけど……。

 …………。

 ……あっ……。

 あぁぁ~‼ 恥ずかしいぃ~‼


 僕は恥ずかしさのあまり、髪の毛を手でわしゃわしゃした。


 僕の様子を見た男子たちが『なにやってるの?』というような表情をしていた。