「あんな聖人もどきの魂を狙うより、普通なら天使の方を狙うけどな」
「お前も早く、戦場に来いよ。天使狩りは楽しいぞ」
「ついさっき、ユニコーンと天使の千の騎馬隊を3つ、食い散らかしたばかりなんだ」
「ねぇ、もう行こうよ」
兄たちの舞う黒い線の渦が、一段高くなった。
「じゃあな、お前も早く、デビューしろよ」
「面倒くせぇ。あんな奴、邪魔にしかならんだろ」
「そこは応援してやれよ」
一匹の犬が舞い降りた。
その風圧と邪気だけで、肌が裂ける。
アズラーイールは条件反射的に、手にした剣で身を守った。
そこに受けた尾の一振りで、天界の聖剣は真っ二つに折れる。
「あいつもやっとく?」
「いま腹いっぱい」
「まぁな」
「喉渇いた」
「あいつ、このまま死ぬのかな」
「くすくす」
「もう俺は飽きたぞ」
「行こうぜ」
魔界のゲートが開く。
このまま黙って行ってくれた方が、俺にとってもありがたい。
「じゃあな! お前も頑張れよ!」
「一緒に戦場に出られる日を、楽しみにしてるからな」
「早くお前も父さんの力となって、手伝えるようになるんだぞ」
「またな!」
邪悪さを極めた笑い声が、虚空に響く。
悪気を放つゲートが、再び開いた。
四匹の黒い巨大な魔犬が、吸い込まれていく。
そのゲートが完全に閉じられた時、俺はようやく安堵のため息をついた。
アズラーイールの額は裂け、いつの間にか血が流れている。
「お前も早く、戦場に来いよ。天使狩りは楽しいぞ」
「ついさっき、ユニコーンと天使の千の騎馬隊を3つ、食い散らかしたばかりなんだ」
「ねぇ、もう行こうよ」
兄たちの舞う黒い線の渦が、一段高くなった。
「じゃあな、お前も早く、デビューしろよ」
「面倒くせぇ。あんな奴、邪魔にしかならんだろ」
「そこは応援してやれよ」
一匹の犬が舞い降りた。
その風圧と邪気だけで、肌が裂ける。
アズラーイールは条件反射的に、手にした剣で身を守った。
そこに受けた尾の一振りで、天界の聖剣は真っ二つに折れる。
「あいつもやっとく?」
「いま腹いっぱい」
「まぁな」
「喉渇いた」
「あいつ、このまま死ぬのかな」
「くすくす」
「もう俺は飽きたぞ」
「行こうぜ」
魔界のゲートが開く。
このまま黙って行ってくれた方が、俺にとってもありがたい。
「じゃあな! お前も頑張れよ!」
「一緒に戦場に出られる日を、楽しみにしてるからな」
「早くお前も父さんの力となって、手伝えるようになるんだぞ」
「またな!」
邪悪さを極めた笑い声が、虚空に響く。
悪気を放つゲートが、再び開いた。
四匹の黒い巨大な魔犬が、吸い込まれていく。
そのゲートが完全に閉じられた時、俺はようやく安堵のため息をついた。
アズラーイールの額は裂け、いつの間にか血が流れている。