「では……カルボナーラをお願いします」
メニューを返しながら言うと、店員はにこやかに頷いた。
しばらくすると、カルボナーラとアイスティーが運ばれて来た。味は期待していなかったけれど、凄く美味しい。濃厚なクリームが好みの味だ。
あっという間に完食して、食後のアイスティーを飲んでいると、声をかけられた。
「ねえ、あなた蓮と一緒にいなかった?」
派手な雰囲気の若い女性だ。蓮の知り合いだろうか。
「あなたは?」
「私は蓮の……ん? あなた雪香に似てるわね」
「香川雪香なら私の双子の妹ですけど」
女性は嫌そうに顔をしかめる。
「あんたと雪香が双子?」
あんたって……初対面の相手に対する言葉とは思えない。この女性の常識を疑う。
「そうですけど、あなたは雪香の友達?」
「私は黒須凛子、この店のオーナー蓮の彼女。雪香とは彼の関係で揉めてたのよ」
蓮の彼女?!今度は私が驚き、目を見開いた。
改めて、黒須凛子をまじまじと見た。
第一印象はとにかく派手。服装は胸元を強調するように大きく開いたブラウスに、ぴったりとしたミニスカート。一歩間違えれば下品な格好だけれど、外人体型の彼女には合っている。
顔立ちは彫りが深く、一つ一つのパーツの大きい。客観的に見て美人な方だ。
でも、女性としての魅力なら雪香の方が上回っているように思う。
どうして蓮は雪香には見向きもせずに、この人を選んだのだろう。
疑問を覚えていると、凛子が、挑戦的な目を向けて来た。
「最近雪香を見ないと思ってたら、今度は姉だなんてね。姉妹で蓮に付きまとう気なの?」
それにしても、蓮はこの人の何を気に入ってるのだろうか。
強気な性格が好みだとか? 蓮とはお似合いな気もするけど……私は気に入らない。
「付きまとわれてるのは私の方なんだけど。嘘だと思うなら彼氏に聞いてみれば?」
凛子の迫力に負けずに言い返す。凛子は意外なようだった。
「随分気が強いのね、姉妹とは言っても雪香とは性格は違うのね」
「雪香の方がおとなしかったと言いたいの?」
危ない人と付き合うような行動を取る人が、大人しいとは思えないけど。
「そうよ、雪香は私に一度も言い返せなかったもの」
「さっき揉めてたって言ってなかった?」
メニューを返しながら言うと、店員はにこやかに頷いた。
しばらくすると、カルボナーラとアイスティーが運ばれて来た。味は期待していなかったけれど、凄く美味しい。濃厚なクリームが好みの味だ。
あっという間に完食して、食後のアイスティーを飲んでいると、声をかけられた。
「ねえ、あなた蓮と一緒にいなかった?」
派手な雰囲気の若い女性だ。蓮の知り合いだろうか。
「あなたは?」
「私は蓮の……ん? あなた雪香に似てるわね」
「香川雪香なら私の双子の妹ですけど」
女性は嫌そうに顔をしかめる。
「あんたと雪香が双子?」
あんたって……初対面の相手に対する言葉とは思えない。この女性の常識を疑う。
「そうですけど、あなたは雪香の友達?」
「私は黒須凛子、この店のオーナー蓮の彼女。雪香とは彼の関係で揉めてたのよ」
蓮の彼女?!今度は私が驚き、目を見開いた。
改めて、黒須凛子をまじまじと見た。
第一印象はとにかく派手。服装は胸元を強調するように大きく開いたブラウスに、ぴったりとしたミニスカート。一歩間違えれば下品な格好だけれど、外人体型の彼女には合っている。
顔立ちは彫りが深く、一つ一つのパーツの大きい。客観的に見て美人な方だ。
でも、女性としての魅力なら雪香の方が上回っているように思う。
どうして蓮は雪香には見向きもせずに、この人を選んだのだろう。
疑問を覚えていると、凛子が、挑戦的な目を向けて来た。
「最近雪香を見ないと思ってたら、今度は姉だなんてね。姉妹で蓮に付きまとう気なの?」
それにしても、蓮はこの人の何を気に入ってるのだろうか。
強気な性格が好みだとか? 蓮とはお似合いな気もするけど……私は気に入らない。
「付きまとわれてるのは私の方なんだけど。嘘だと思うなら彼氏に聞いてみれば?」
凛子の迫力に負けずに言い返す。凛子は意外なようだった。
「随分気が強いのね、姉妹とは言っても雪香とは性格は違うのね」
「雪香の方がおとなしかったと言いたいの?」
危ない人と付き合うような行動を取る人が、大人しいとは思えないけど。
「そうよ、雪香は私に一度も言い返せなかったもの」
「さっき揉めてたって言ってなかった?」