「私、動物園行きたいです。付き合って下さい」
「動物園?」
「はい。そこから入って、池之端門から出たらつくも質店も近いし、私も帰りの電車に乗りやすいし」
私はそこで言葉を切って、にっと笑って見せる。
「それに、今日は真斗さん、私の彼氏さんでしょ? デートですよ」
「その設定、まだ続いているの?」
「まあまあ、いいじゃないですか。今日だけです。行きましょ行きましょ。可愛いパンダが見たいんです」
「パンダが可愛いっていう奴って多いけど、あれ、一応熊だぞ」
「いいんですってば!」
私は真斗さんの腕を引いて上野動物園の正面口へと向かう。
「で、動物園終わったら『みはし』のあんみつを食べに行きましょうね」
「お前、それ池之端門じゃねーだろ……。上野駅じゃねーか。真反対側だ」
あら、バレちゃった。でも、真斗さんが和菓子好きらしいというのはもうわかっていますよ。
「じゃあ、湯島の『みつばち』の小倉あんみつは? みはしのあんみつは、今度テイクアウトで買っていきます」
はあっとため息と共に「仕方ねーな」とぼやく声が聞こえる。やっぱりちゃんと付き合ってくれるところが、真斗さんらしい。
一番楽しみにしていたパンダの赤ちゃんはすっかり大人と同じサイズになっていて拍子抜けだったけれど、久しぶりの動物園はとっても楽しかった。
「動物園?」
「はい。そこから入って、池之端門から出たらつくも質店も近いし、私も帰りの電車に乗りやすいし」
私はそこで言葉を切って、にっと笑って見せる。
「それに、今日は真斗さん、私の彼氏さんでしょ? デートですよ」
「その設定、まだ続いているの?」
「まあまあ、いいじゃないですか。今日だけです。行きましょ行きましょ。可愛いパンダが見たいんです」
「パンダが可愛いっていう奴って多いけど、あれ、一応熊だぞ」
「いいんですってば!」
私は真斗さんの腕を引いて上野動物園の正面口へと向かう。
「で、動物園終わったら『みはし』のあんみつを食べに行きましょうね」
「お前、それ池之端門じゃねーだろ……。上野駅じゃねーか。真反対側だ」
あら、バレちゃった。でも、真斗さんが和菓子好きらしいというのはもうわかっていますよ。
「じゃあ、湯島の『みつばち』の小倉あんみつは? みはしのあんみつは、今度テイクアウトで買っていきます」
はあっとため息と共に「仕方ねーな」とぼやく声が聞こえる。やっぱりちゃんと付き合ってくれるところが、真斗さんらしい。
一番楽しみにしていたパンダの赤ちゃんはすっかり大人と同じサイズになっていて拍子抜けだったけれど、久しぶりの動物園はとっても楽しかった。