「なんだよ」
「だってー、なんでそんなに驚くのかと思って」
私はずっとケラケラ笑う。
「オレが『怖い』って言ってるのに、あっけらかんと『知りたい!』なんて言われてビックリするだろ、フツー」
「えーだって知りたいじゃない」
「そうかぁ!?」
「うん!」
「ものすごく厳しい試練だって話だぞー!? その試練に立ち向かうのに、一歩踏み出すために恐怖が伴うって」
「……」
先生にビビらされている感はあるけど……。
「でも、知りたい!」
だって、だって、私のこの障害のことも色んなモヤモヤした出来事も、それも試練の一つだとするのなら、もうこんな思いをし続けるのは嫌だし……。
それが無くなるのなら、どんな試練でも乗り越えてやる!