先生のその話になんでこんなに興味が惹かれたのか……。
自分の中でその前世とか今世とか、今の自分の状態が何か関係しているのかなって思えてしまって……。
始めは、前世とか今世とか、そんな話本当にあるの!?って感じだった。
自分が手に取った本が、そんな意味のある本だったなんて。
「先生は自分のドラゴンヘッドとドラゴンテイル知ってるの?」
「あ……いや、それが……」
先生は焦るように口ごもる。
「こんなペラペラ話してるけど、自分も調べてないんだ」
「そうなんだ。なんで? 調べるの大変なの?」
「そんなことないんだけど……」
「先生?」
先生は何かためらいながらも言葉を続けた。
「……怖いのかもな」
「え?」
「今生きる自分の試練を知るのが、怖いのかもしれない」
「……試練……」
自分が乗り越えなければいけない試練……。
「知りたい!」
「え!?」
その声から、先生が相当ビックリしている様子が伝わってきた。
大きな目が、驚きでさらに大きくなっていた。
そんな先生を見て、なぜがぷぷっと笑ってしまう。