「見て」 先生は星空を指さした。 「北斗七星?」 「うん、そう。あの柄(え)の部分の曲線を延ばしていくと、オレンジ色の星がアークトゥルス」 「アークトゥルス?」 「うしかい座っていう星座。その曲線をさらに延ばすと、あの白っぽい星がスピカ」 「スピカ? 聞いたことない名前ばっかり~。先生詳しいね」 「いやいや、専門ですから」 「あ、そっか」 私たちはそんな話をしながら、二人で吹き出した。