「羽田ー何か用かー?」 声をかけられホッとする。 「あ、金田先生」 金田先生のところへ小走りで駆け寄る。 「!?」 「金田先生は向こうだぞ」 「あ……」 目の前にいるのは……長いヒゲを生やしているから、英語の田辺先生だ。 「羽田、こっちこっち!」 振り返ると、反対のデスクに金田先生が座り手を振っていた。 さすがに声だけだと多くいる先生を覚えることは難しかった。