『葉山先生は?』

「うん……先生も教師を辞めるかもって……」

『えっ……そうなの!? そんな大変なことになってたんだ……』

「うん……」


そう――――。

私たちの気持ちはもう決まっていたから。

あの時の私や先生の話を聞いて、副園長はぐっと大人しくなったらしい。

先生の考える進む道に、とやかく口を出さなくなったと言っていた。


「うちのお母さんも、先生のお母さんも過保護過ぎたんだよね……。だから、こんな大事になっちゃって……」

『わからなくもないよー。美月はさ命に関わるような大手術もしたんだし、大切な娘って思えばさ』

「ん……そうだけどね……」


そのことを言われると、今でも両親に申し訳ないと思ってしまう……。